AIで代替できない教養、リベラルアーツとは?

2018.10.19

現在、あらゆる企業がAI(人工知能)を導入し、業務の効率化を進めている中、AIに仕事を奪われるのではないかと危惧する人も多いかと思います。そんなAI時代を生き抜くために必要なのが、AIで代替できない教養=リベラルアーツです。

リベラルアーツとは

リベラルアーツ(liberal arts)という表現は「人を自由にする学問」の意味で、実用的な目的から離れた純粋な教養を身につけるという古代ギリシアにまでさかのぼる考え方を指します。

欧米では主に専門職大学院に進学するための基礎教育としての資質も帯びているとされ、日本ではもともと”藝術”という言葉は、「リベラルアート」の訳語として造語されたものであると言われています。

AIやIoTの普及に伴い複雑化した現代社会では、一つを中心に学ぶ単線型専門教育だけでは対応できず、幅広い知識を⾝につけ、異なる考え⽅やアプローチ⽅法に励むことができる総合的な知識が必要とされています。さまざまな学問領域を自由かつ積極的に学ぶことで、実社会で活躍し豊かな⼈⽣を送ることができる”総合⼒のある⼈間の育成”することが求められています。

リベラルアーツが必要とされる理由

教養は2種類存在し、一つは自分の人生を豊かにするもの、すなわち自分に合った専門的知識やスキルを身につけることで、もう一つは自分とは専門の異なる他者と協働する際必要となってくる能力です。

現代社会で何かをなそうとするならば、必ず異分野の人とチームを組んで取り組む必要があり、その際、異分野の人がどのような発想・思考を働かせているかを理解しながら、一緒に働けるキャパシティの幅広さが求められます。

教育環境から身を離し、一般社会に出るようになってからは、専門的な知識・スキルに加え、他者とのコミュニケーションや協働で考える力が不可欠となるのは言うまでもありません。そうした中で、リベラルアーツという多種多様な教養を身につけることは、社会人に必要とされる汎用的な力にもつながります。そういう意味でも、近年ではリベラルアーツが教育の一環として、高校や大学への導入が見られることにも納得がいきます。

AI時代に求められるもの

ここでは「人間にできて、AIにできないもの」について解説していきます。現在、人間が行っている仕事のうち約半分が、2040年頃には消滅しているだろうと予測もあります。仕事の効率化や新たな可能性につながる期待が持たれる一方で、私たちは人間だからこそ身につけられるスキルを求められています。

創造力

AIはやり方さえ教えれば、瞬時に答えを導き出してくれます。つまり、教えられたことをひたすら覚えることだけが得意な人は、これまで行ってきた仕事を全てAIに置き換えられてしまうでしょう。そんな時代だからこそ求められるのは、自分の頭で考えて、思い描いた世界を”見える化”することです。

AIは与えられた既成情報を処理することはできても、ゼロベースで物事を形成することはできません。そのため、AIにはできない0から1を作るクリエイティブな力が、これからの社会では求められるようになってきます。

コミュニケーション能力

AIはあくまで機械であり、機械は心を持たないロボットに等しいものです。人間の仕事をサポートし、効率化を図ることはできても、感受性を持った人間同士の関わり合いは、いくら何でもできません。

ビジネスの世界では専門的なスキルを持っているに越したことはありませんが、一緒に仕事をしていく上で求められる「人間力」という部分も欠かせません。人間と心を通じ合わせることができないAIは、組織をまとめることが難しいため、AIが進化する一方で、むしろ人間同士のコミュニケーションがさらに重要度を増すことになるでしょう。

リーダーシップ

上記と関連することですが、AIは明確なビジョンを掲げ、卓越したコミュニケーション能力で人々を導いていくようなリーダーシップは図れません。人間との心の通じたやりとりができるスキルは、自動化が進む現代だからこそ、より一層求められるものとなります。AIがいかほどに成長したとしても、人間がロボットのリーダーに従って足並みを揃えるといった時代がくるのは難しいでしょう。

AIに代替される仕事/されない仕事

エン・ジャパン報道発表によると、転職コンサルタントに対して行なったアンケートにおいて、『現在ミドル世代が担当している業務の中に、10~20年以内にAIに代替されてなくなってしまう業務はあると思いますか。』という質問に、81%の人が『ある』と回答。その中でも特に代替されそうな仕事として挙げられたのが、「経理・財務・会計系」「事務」「コールセンター」の3つでした。情報処理や既存のデータ管理などはすべてAIがこなし、人間の手からは離れると予想されています。

一方、AIに代替されなさそうな仕事として挙げられたのが、「経営者」「経営・事業企画系」「営業系」の3つであり、他にもクリエイティブ系の職種が多くランクインしました。すでに存在するものを処理化することには長けても、ゼロベースで物事を生み出す力はAIにないため、人間の力によって左右される仕事はAIに奪われるといったことはないでしょう。https://mid-tenshoku.com/

まとめ

さて、今回はAIでは代替できない教養、リベラルアーツについて考察しました。リベラルアーツはこれからのAI時代には欠かせない教養であると言われており、AIでは補えない、人間だからこそできるものが多く詰まっています。

インターネットがますます進化し、人間<機械の時代へと突入している今だからこそ、人間にしか発揮できない能力や知識が必要です。これからの将来を担うお子さんをお持ちの親御さんは、プログラミングなどの知識に併せて、創造力やコミュニケーション能力、リーダーシップなど、人間ならではの技能もぜひ教養として身につけさせるとよいのではないでしょうか。

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