“ワクワク”から始まるプログラミング初体験!ワークショップ運営を経験した学生が語る、120分の成果

2019.5.7

embotは、小学校の授業だけでなく、地域のパソコン教室でも子ども向け教材として活用されて始めています。

今回は、神戸市のプログラミング教室「S&Fパートナーズ」と、近隣の大学生が一緒になって開催しているワークショップについて、講師を務めた大学生3名に話を聞きました。


ワークショップに参加した子どもたち
今回お話を聞いたのは、神戸芸術工科大学 芸術工学部の石堂航平さん、神戸女子大学 家政学部の橋本菜那さん、松本美沙さんの3名。このワークショップは、小学校でのプログラミング教育必修化にあたり、その実証実験として行われています。神戸市内8校の小学校を舞台に、休日を利用して【120分×1回】のワークショップを開催。参加した子どもたちは、保護者の方といっしょにそれぞれの席に着きます。

〜ワークショップ当日の流れ〜

①テーブル内で自己紹介
②講師から、プログラミングについての説明
③「ワクワク」を中心に据えたマインドマップの作成
④マインドマップを元に、物語をフローチャートで作成
⑤フローチャートを元に、embotにさせたい動きを考える
⑥iPadを使ったプログラミング

 

マインドマップ
まず、子どもたちは「ワクワク」をスタートのキーワードにしたマインドマップを作成します。そこで出たキーワードをつなげて、「ワクワク」から生まれる物語をひとりひとりが考えます。
参加した児童が作った「お誕生日」の物語。紙を裏返すとembotの動きを記入できる。

 

たとえば、ワクワクといえば「お誕生日」と発想した子の物語は、「きょうはたんじょうびです」「プレゼントをあけました」「ほしかったピンクのめがねがありました!」と、子どもらしい夢のあるもの。

 

そして、物語を書き込んだ紙をひっくり返すと……
考えた物語に対応する「動き」を記入できるチャートになっています。ここに、embotの動きのバリエーションの中から、物語の流れに合うものを書き入れていきます。今回のワークショップでは、embotのプログラミング「level.1」まででできる範囲での動きを講師からレクチャー。このワークショップは複雑なプログラミングをすることよりも、ストーリーを想像する部分に重きを置いた時間配分となっており、①〜③のマインドマップをつくるまでを前半60分で、④〜⑥の動きの考案やプログラミングの実践を後半60分で実施したそうです。

 

 

はじめての体験に、あちらこちらで楽しそうな声が上がります。お父さん、お母さんがはじめて目にするキラキラとした表情をする子もいて、ワークショップは大成功のうちに幕を閉じました。
さて、ここからは講師をつとめた3名の大学生にQ&A方式でインタビューをしていきましょう!

 

Q:3人は、それぞれどのようなきっかけでこのワークショップに講師として参画することになったのですか?

神戸芸術工科大学 芸術工学部の石堂航平さん
(石堂)もともと子どもが好きだったのですが、大学ではあまり子どもと接する機会がなかったため、講師の募集に応募しました。また、卒業研究のテーマでプログラミング教育を扱おうと思っているので、その勉強のため、というモチベーションもありました。

 

(橋本)ゼミ活動でembotを触ったことがきっかけです。今後、教員免許を取得するにあたり、今後の教育現場で必要になってくるプログラミング教育に早い時期から触れておきたいと参加しました。専門は中学校の家庭科なので、プログラミングを直接教える機会はないかもしれませんが、専攻の教科に関係なく、大学時代に幅広い経験をしておきたいと思っています。

 

(松本)私も、教員免許を取得する予定です。自分自身が中高生のときに授業でプログラミングをした経験があり、それがとても楽しかったという記憶があります。次の世代の子どもたちにも、この楽しさを伝えたいと講師としての参加を決めました。

 

Q:ワークショップの講師を務めてみて、興味深かったこと、印象的だったことがあれば教えてください。

神戸女子大学 家政学部の橋本菜那さん

(橋本)保護者の方のお話では、家ではあまりおしゃべりではないという子や、家でゲームやパソコンといった機械を使った遊びをしていないという子も、数名参加していました。それが、ワークショップに臨む姿をみてびっくり。私たち講師に対してよくおしゃべりもしてくれるし、「もっとやってみたい!」「次はどんなことができるの?」と、iPadをどんどん使いこなしていく。参加した児童のお母さんから「家ではこんな楽しそうな表情みたことない!」「参加してよかった」という言葉をもらったことが、とても嬉しかったです。

Q:逆に、難しいと感じた点はありましたか?

神戸女子大学 家政学部の松本美沙さん

(松本)マインドマップの作成では、はじめての挑戦ということもあり、なかなかエンジンがかからない子もいましたね。

今回はワークショップのテーマが「ワクワク」だったので、自己紹介のときに聞いた「野球が好き」というワードをヒントに「野球やってるとき、キミはどんな気持ち?」などと問いかけて、発想を広げられるようにサポートすることを心がけました。しかし、どうしても自分の考えを表現するのが苦手な子もいて、親御さんにフォローを頼ってしまう場面もありました。

そういった子へ、もっとうまくアプローチできるようになりたい!という、私自身の今後の課題も見つかり、このワークショップの講師はいい経験になりました。

 

Q:卒業研究のテーマとしても「プログラミング教育」を取り上げるという石堂さん。ワークショップ全体を通じ、発見はありましたか?

(石堂)このワークショップを通じて「親子一緒にやる」というテーマの着想を得ました。「プログラミング」という未知の領域だからか、ワークショップの時間中、子どもたちよりも、親御さんが不安そうにしている姿がよく目についたんです。親子で一緒に楽しめるプログラミングってどんなものか、自分なりに提案を作っていければと考えています。

子どもたちは、はじめてのプログラミングでも、どんどん手を動かし、挑戦していきます。そのエネルギーや発想の豊かさを目の当たりにして、僕たち大人のほうが気付かされることがあるかもしれませんね。

 

Q:embotを用いたワークショップを通じて、子どもたちに身につくチカラはどのようなものだと思いますか。

マインドマップや物語作りを通じて、子どもたちの自由な発想を応援。
(松本)embotのワークショップでは、構想力や発言力が身につきます。また、自分自身も中高生時代の授業を通し、プログラミングにポジティブなイメージを醸成できていた実体験があります。ワークショップに対して子どもたちが楽しみながら主体的に取り組めれば、将来よりハイレベルなプログラミングに接したとしてもハードルなく飛び込んでいけるのではないでしょうか。

 

(橋本)楽しいということに加えて、「自分の考え」を発表する時間があるのがいいですね。他人の意見を聞いて、自分以外の人の考えを知り、理解するという経験は、教育的観点からみても、とても重要だと思いました。

 

(石堂)このワークショップでは、実際にプログラムを書くことではなく、子どもたちがそれぞれ自由に発想し、ストーリーを作る過程が重要視されます。ですから、プログラミングで実現できることを考えるのではなく、「やりたいこと」と実現するためにプログラミングを利用するという姿勢が身につきます。将来、彼らが大きくなって、なにか作ってみたいものが出てきたときにこの姿勢が活きてくると考えています。

 


 

2020年、小学校でのプログラミング教育必修化が施行される頃、まさに先生としてデビューする世代の若者たちの声をお届けしました!

プログラミング教育がただの「遊び」に終始しないよう、教科への取り入れ方をしっかりと検討したいと語る姿は、すでに立派な指導者の姿。

3人の将来が楽しみですね。

embotについて詳しくみる

関連記事