2020年度からのプログラミング教育必修化にむけて教師が準備しておくべきこととは?

2018.9.13

プログラミング教育が小学校で必修化される2020年度以降、生徒たち以上に不安と心配を抱えているのは、先生たちです。プログラミング専門家が来て教えるのではなく、各教科担当の先生(担任)が、既存授業の中で教えていくスタイルです。では、そうした先生たちは、プログラミング教育必修化にむけて、一体どのような準備を行っておくべきなのでしょうか。早速見ていきましょう。

自らプログラミングを体験する

プログラミング教育必修化にむけて、まずは教師自身がプログラミングを体験することが求められます。”プログラミング=難しいもの”と捉えている方も多いかと思いますが、最近のプログラミングは子どもでも簡単に活用できる「ビジュアルプログラミング言語」など、さまざまな人向けのプログラミングが数多く存在しており、決して難しいものばかりではありません。

小学校で必修化されるプログラミング教育では、プログラミングにまつわる教科の新設が行われないため、どの授業でプログラミングを学ばせるかは、それぞれ小学校によって異なります。プログラミングに関する授業を行うにあたり、教師はプログラミングについて関心を抱き、最低限の知識を養うことが重要です。

小学校のプログラミング教育は、いろいろな知識やコーディングを覚えることが目的ではありません。あくまでも子どもたちが体験を通して、自分もコンピュータを使って何かを作ることができるという“作り手”になれるという気づきを与えること、そしてプログラミングを通した課題解決の学習で「プログラミング的思考」を身に付けることが目的になります。児童同様、教師もコーディング言語を習得する必要はないですが、教師として基礎知識は持っておくに越したことはありません。

プログラミング言語/アプリに触れる

上記のプログラミング体験と似ていますが、やはりプログラミング言語やアプリに触れずして、プログラミング教育を教えることは不可能でしょう。難しい言語やアプリを活用する必要はなく、まずは子どもでも楽しめるようなものから始めてみてください。

とりわけ、MITが開発したビジュアルプログラミング言語『Scratch』はゲーム感覚で楽しむことができ、”プログラミングとは”という基礎的な部分から学ぶことができます。また、プログラミング入門者向けのアプリ『Progate』も、イラスト中心で分かりやすくプログラミングについて解説してくれているため、馴染みのない方には特におすすめです。

研究会・勉強会への参加

小学校でのプログラミング教育必修化を受け、現在、各自治体の教育委員会などがプログラミング教育の考え方や実施例を、小学校の先生たちに伝える仕組みを進めています。2017年8月には、横浜市小学校情報・視聴覚教育研究会が藤ソフトの協力のもと、横浜市の教職員に向けて、プログラミング教育実技研修会を開催。同研修会には100名を超える先生方が集まったそうです。

プログラミング教育にまつわるセミナーや研修会、学会は、毎月各都道府県にてコンスタントに開催されており、情報処理学会・プログラミング学会は、第1回目の1995年から今年で延べ120回実施されています。2年後に控えたプログラミング教育必修化にむけて、小学校教員の方々は参加してみてはいかがでしょうか。

授業環境の整備

プログラミング教育を実施するにあたり、各小学校ではICT機器の整備を中心に進めているかと思います。使用するソフトウェア教材が利用可能なコンピュータ環境か、キーボードやマウスなどを使用する教材を使うのかなど、さまざまなことが想定されます。

また、授業環境が整った後でも、実際にそれを行うことで児童たちの負担になりすぎないか、長時間の操作によって子どもの健康は損なわれないかなども考慮する必要があります。

ある程度の大きさの画面や入力装置が備え付けられたPCが好ましい事も考えられます。基本的には,文部科学省から出ている整備計画にある,コンピュータ教室及び設置場所を限定しない可動式コンピュータがきちんと両方とも整備されている事が望ましいといえるでしょう。また,児童個人にファイルを作成させて保存させる事も想定した場合,その様なここの児童の保存領域を設ける授業支援を行う管理ソフトウェア等を検討もしてみてください。

自発的な学習におけるファシリテーターへ

ロボット教育学の第一人者である川原田康文先生によると、従来の教育は「みんな等しく、同じ時間内に、同じことができる」ことを目指していましたが、これからの時代に必要なのは「自ら考え、創造する力」だといいます。

一人の教師が教壇の前で立って知識を与えるといった一斉学習がメインだったこれまでと違い、プログラミング教育では子どもたちが自分で、あるいはグループで教え合いながら、自発的に学習する姿勢を図っていきます。それに伴い、教師は教師としてではなく、子どもたちの学びをサポートして導く”ファシリテーター”にならなければいけません。自発的学習や協働学習という言葉自体は以前からあるものの、なかなか実現には至りませんでした。プログラミング教育を進める上で、そうした新しい学び方は大前提となります。

(参照) https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20171024_01

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