embotを使って、新しい生き物を作ろう!新渡戸文化小学校の1年生図工の授業の様子をレポート!

今回は図工×embotの1年生でのプログラミングの授業に取り組まれた、新渡戸文化小学校の図工専科・山内佑輔先生(以下:山内先生)の実践事例をご紹介いたします。

embotの電子部品を用いて作品を作り、最後にオンラインでつながっている小学校と発表会を実施しました。

なんと新渡戸文化小学校の児童はembotに触るのが今回の授業で初めて。

一体どんな授業になるのでしょうか?

<授業の流れ>
10:30〜 オンラインでの紹介・授業の説明
10:50〜 embotの使い方についての説明
10:55〜 タブレットを使ってembotの動作を習得
11:20〜 紙やシールでembotを装飾し、新種の生き物づくり
11:50〜 作業をしながら児童同士で作品を見せ合う
12:00〜 作品の発表
12:10〜 片付け
3〜4時間目を利用した1時間50分の授業になります。

まず授業の目的の『embotを使って新種の生き物を作ろう』を説明

オンラインで接続している小学校やembot開発者の額田さんと繋ぎ、
興奮気味で「誰?」「なにするのー!」と画面に近づいていきます。
じゃんけんをしたり、声をかけてみたり和やかなムードで交流がはじまります。

交流の趣旨を説明したのち、授業の説明にはいります。
今回の授業のテーマは「embotを使って新種の生き物を作ろう」です。
使うのは、embotのコアとサーボモーターを輪ゴムで止めたものです。
これと画用紙などの装飾を使い、児童の自由な発想で新種の生き物を作っていきます。

山内先生からembotについての説明がはじまりました。初めて触れるembotと、ワクワクするテーマに子供達は大興奮!
「私こんなのが作りたい!」「僕は!」と制作に入る前からアイディアが溢れていました。

どんな作品が生まれるのか楽しみですね!

待ちに待った作品制作の時間!

まずは山内先生がembotの動かし方を説明します。
はじめてとは思えない、スイスイと慣れた手つきでembotとタブレットを接続。
昨年10月頃から授業でタブレットに触れているという児童たちですが、自宅などで操作経験がある子も多く、躊躇せず操作をしていきます。

次にembotアプリでembotを動かしていきます。
embotはあらかじめ設定されている動きを選択することもできるので、1年生でも20分程度でembotの動かし方を習得することができました。

操作につまずいている子に対し、慣れている子が助けてスムーズに作業が進みました。

少しずつ作業にも慣れ、ロボットが動き始めると「あっ!動いた!」と歓声が上がりはじめました。
「兄弟だよ」と友達同士で同じ動きにしてみたり、傾斜を滑らせるための動きにしてみたり、動作をつけるだけでも児童たちの個性が光ります。

動き始めたロボットを「倒れたほうが負けね!」と動作を追加しながらバトルをするグループもいれば、黙々と集中して動きを工夫する子もいて、子どもによって作業風景は様々。友達同士話し合いながらアイディアを出し、自由な動きをつけていき、自分の指示でembotを動かすことを楽しんでいました。

embotアプリは感覚的に操作ができるので、児童たちの「こうしたい」がスムーズに反映されていきました。時間に余裕ができた子は長く動くようにプログラムを沢山追加。
子どもならではの柔軟な発想と行動力で、作品作りがどんどん進みます!

embotを新しい生き物に変身させよう!

いよいよ目玉シールや色紙を使って、embotが未知の生き物へと変化する時間になります。

山内先生から「これから、みんなに目玉のシールを配ります。」と説明があり、
embotの好きなところに目玉シールを張り付けていきます。

さっそく目玉シールをつけたあと実際にロボットを動かしてみると、
まるで生き物のようなembotができあがりました。

さらに色紙、シール、セロハンを使ってどんどん完成に近づけていきます。
セロハンを使って、自分の好きなキャラクターを模した装飾をしてみたり、戦いごっこをするために「どうすれば強くなるのか?」と考えて大きな剣をつけてみたり、夢中で飾り付けをしていく児童たち。

少しずつ完成した児童が現れ始め、耳をつけた生き物は「チュー太郎」など、出来上がった作品に愛着が湧き名前がついていきます。なかには生き物のお家まで作った児童も!

装飾だけではなく、embotアプリを使って動きも考え作品を仕上げていきます。
目を輝かせながらプログラムを実行し、「素敵にできたよ!」と完成間近の作品を動かして見せてくれます。

次はいよいよ発表の時間。山内先生が「発表できる人!」と聞くと全員が挙手!
誰に発表してもらおうか、山内先生が迷ってしまうほどのやる気をみせてくれました。

新種の生き物を発表!

出来上がった作品を、額田さんとオンラインでつながっている小学校の児童へ発表!

まずはオンラインでつながっている小学校からの発表をききます。
発表の時間は楽しんでワイワイ作っていた児童も、少し緊張している様子。

「この子は歌をうたいます。動きはこうやって動きます」とゆらゆらと手についたテープが揺れる生き物が登場。

「歌をうたうの?!素敵。ゆらゆら動く姿が海藻みたいだね!」といったコメントもありました。

新渡戸文化小学校からは「レインボーX」という生き物。
実際にプログラムを実行し、作品を動かしながら発表。
カラフルな色合いで、手をクロスさせて動く新しい生き物に、額田さんからは「確かにレインボー感があるね。すごい!腕がクロスするの?素敵!」とコメント。
オンラインでもしっかりと発表することができました。

その後も「カブトムシ」や「傘をもった女の子」「エイ+ヘリコプターでエイコプター」、ツノが生えた「バトルマン」など個性豊かな作品が沢山登場していました。

発表が終わった後は小学校同士手を振り、「ありがとうございました!」としっかり額田先生と挨拶。

名残惜しそうに作品を棚に並べ、片付けもしっかり行う児童たち。
飛行機のようなかたちの生き物や、お家に住む生き物、ツノが生えた生き物。
それぞれ違った個性が溢れた作品をタブレットで撮影!

「楽しくて終わりたくない!」「もっとやりたい」という声が上がりました。
名残惜しそうに作品と別れながら、授業が終わりました。

プログラミング教育の初めの一歩の日。

最後に、山内先生から授業の感想を伺いました。

ー1年生がembotを使用することに関して不安はありましたか?

いいえ、当初から全くありませんでした。タブレット操作に関しては元々慣れている子達ですし、1年生だからこその自由さとスピード感があって結果としても良い授業になりましたね。同じ題材と状況で、高学年でやっていたら多少知識があるので少し躊躇していたのではないかと思います。
でも1年生は動きのことなんて関係なく装飾をし、動かなくなってしまっている子もいましたね。その自由さが素晴らしい作品作りに繋がりましたし、「テーマに沿って完成させる」というゴールにしっかり着地していましたね。

ー今日1年生とembotを使ってみた感想はどうでしたか?

1年生、いけるな!と思いましたね(笑)。
今日の授業は、プログラミング教育としては足りていないところもあるかもしれません。
しかし1年生は「プログラミングをこうして〜追加して〜」など説明っぽくなると途端に面白くなくなるので、まずは「達成感と喜び」を感じでもらうことがベスト。
embotは自分である程度操作をして動く、というところが楽しみのトリガーだと思うのです。1年生が出会う初めの一歩として、本当にいいきっかけになりました。

ー楽しく学べる授業がとても素敵でした。山内先生、ありがとうございました!

まとめ

他の小学校と新渡戸文化小学校をオンラインで繋ぐ特別授業の様子はいかがでしたか?

「楽しみながら完成させる」という1年生に合わせた難易度が、児童たちの好奇心をくすぐり自由な発想がたくさん生まれた素敵な授業でしたね。
ワイワイと楽しみながら失敗を発見し、少しずつ調整していくことで物事を解決していく様子は、プログラミング教育が目的とする思考力や行動力、創造性を育む初めの一歩となりました。

そして交流が難しい今の時期に、オンラインで作業風景や発表会を繋ぐことで自分の考えを言語化し、再構築する学び合いの場になったのではないでしょうか。

低学年のプログラミング授業を検討されている先生方、ぜひ参考にしていただければと思います!