教育

「どうしたらできるか」を考えよう!ICT夢コンテスト入賞のプログラミング教育とは

みなさん、一般社団法人 日本教育情報化振興会が実施する、「ICT夢コンテスト」はご存じですか?
このコンテストは、学校の教職員や保護者、またはNPO法人などを対象に、ICTの活用と子どもの教育をテーマとした取り組み実践例を募集・表彰するコンテストです。

授賞式でプレゼンする、杉並区立天沼小学校の澤先生

こちらのコンテストに、「embotによる『未来の教育のあたりまえ』を創りだすプログラミング学習」として実施例を応募し、みごとに”ICT夢コンテスト新人賞”を受賞された、杉並区立天沼小学校の澤祐一郎先生。
今回の記事では、ご専門の体育とは一見遠いように感じる、「プログラミング教育」に邁進される先生の原動力をインタビューしました!

Q:まずは、先生が実践された授業内容について教えてください。

4年生の理科で学ぶ「電流のはたらき」という単元でembotを活用しました。
単元の最後にある課題「電池を活用したおもちゃをつくる」という内容に紐づけ、「人の役に立つロボット」というテーマで授業を実施。ちょうどユニバーサルデザインの学習もしていた時期だったため、生徒にとっても親しみやすいお題となったのではないでしょうか。
まずはプリントに自分が考える「人の役に立つロボット」の設計図を描き、教材に触れる前に牛乳パックで模型を作成します。embotの組み立ては放課後に希望者が実施し、授業ではグループでダンボールのデコレーションを担当する人とプログラムを組む人に分かれて活動しました。

Q:他の教育ロボットも豊富にあるなか、なぜembotをチョイスしたのでしょうか。

最も大きな魅力は「ダンボールで作れる」というところです。
子どもにとっても身近な素材であるダンボールはカスタマイズしやすく、プログラミングに苦手意識を持つ児童の心も掴んでくれました。
なかには別教材として紹介したモーターカーと組み合わせてみるなど面白い発想をするグループもあり、子どもたちの柔軟な発想に驚かされるばかりでした。
また、embotのプログラム画面が、子どもたちがアンプラグド学習で学んでいるフローチャートになっている点も魅力的でした。以前から、アンプラグドからハード教材への移行の壁を感じていたのですが、embotでは非常にスムーズに移行でき、子どもたちにとって直感的にわかりやすかったようです。

実際に先生のクラスで行われた授業の模様

Q:天沼小学校に着任されたばかりで、すでにプログラミング教育ですばらしい結果を出された澤先生。どのようなきっかけでプログラミング教育に関わるようになったのですか?

児童がそれぞれ工夫して作成したembot

前任の学校でも、アンプラグド(コンピュータをはじめとする電子機器を使わずに、プログラミング的思考を学ぶ方法)で行うプログラミング学習は盛んに行われていました。

私もその担当教員のひとりとして、他校の実施状況や成功事例については積極的に情報収集していたため、その一環で現任校である天沼小学校の公開授業を見学に行く機会があったんです。当時から、天沼小学校はプログラミング学習が盛んな学校として教員の間でも有名で、公開授業だけでもさまざまなパターンの授業が行われていました。
中でも、子どもたちが実際にロボット教材を触って学習する授業を見学した際、子どもたちが授業に積極的に参加している様子が印象的で、とても刺激を受けました。
「この授業のなにが子どもたちをこんなに惹きつけるのか?」その答えを探すうち、気づいたら天沼小学校に異動を願い出ていて、さらに着任後もプログラミング教育に情熱を傾けています。

Q:先生のご専門である「体育」と「プログラミング教育」。その共通点や、違いはなんでしょうか。

私は、体育とプログラミング、どちらの授業においても「子どもたちが夢中になって授業課題と向き合うにはどうしたらいいか」という視点を大切にしています。
たとえば体育の授業では、どうしても身体能力によって「できる子」と「できない子」に差が出てくるため、子どもたちが分かれて活動をしてしまう場面も見られます。
しかし、embotのようなハードウェア教材を使った授業では、子どもたちが自ら積極的に交流しあいます。
embotを使った授業では、個人個人の「できる」「できない」よりも「どうしたらできるのか」という点にフォーカスしやすく、子どもたちが主体的に授業に取り組むことができ、課題に没頭できたのだと思います。
トライ&エラーを繰り返しながら、やっと自分たちが期待する動きをプログラミングで実現できた時の達成感は計り知れません。この経験は、勉強だけではなく、彼らの人生にとっても重要なものとなるでしょう。


今回の記事では、子どもたちがプログラミングに親しむのみならず、教科の理解や子どもの自主性を養うことができたという、杉並区立天沼小学校でのembotの活用事例をお届けしました!
授業への取り入れ方を検討している先生方、ぜひ参考にしてみてください。

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